「秋うつ」は香りを使って癒されよう

奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき
(小倉百人一首より 猿丸太夫 )


この有名な小倉百人一首を見て詳細はわからずとも、寂しいニュアンスに共感される方は少なくないと思います。

そう、秋は寂しいと感じる季節なのです。秋風が心地よく感じるとともに、夏の賑わいがすっかり消えた秋。葉が落ち、日が暮れるのも早くなり、いつも鳴いてるカラスの声まで違って聞こえる…。

秋は落ち込みやすい季節です。

そんなときは、香りで癒されて気分よく過ごしましょう。

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セロトニン不足が原因

そもそも秋に寂しい感じがするのはなぜなのでしょうか。

気のせいではなく、それは日差しの影響を身体が受けているためです。

一年の中でもっとも昼が長い夏至を経て、秋分の日以降、冬至まで昼が次第に短くなっていきます。日光の量は脳に影響します。

セロトニンという名前を聞いたことはありますか。セロトニンは脳内神経伝達のひとつで、気分を明るくしたり、やる気を刺激する作用があります。

日光を浴びる時間が少なくなると、セロトニンが減ることがわかっています。

そのためセロトニンが減少しやすい秋から冬は、気分が落ち込んだり、無気力になるといった、うつっぽい症状が出ることがあります。

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落ち込みは秋冬限定

秋から冬に感じるうつは、季節性障害(SeasonalAffectiveDisorder)、頭文字をとってSADという一過性の気分障害です。秋うつや冬季性うつと呼ばれ、秋から冬にかけてうつ傾向が強まり、春になる頃から自然と回復して元気になるもの。20~30代の女性に多くみられますが、一般的に女性は男性の数倍、季節性ウツになる傾向が高いとされます。

*季節性ウツの一般的な症状
・過眠の傾向
・特に甘いものが欲しくなるといった過食気味
・気分の落ち込みや無気力
・疲れやすい など

一般的なうつ病と違う点は、春になると自然と治癒する点です。また何かはっきりとした落ち込む原因やきっかけはありません。季節が原因なのです。春になっても改善しない、また症状がひどい場合は受診して、薬で治療する方がいいですが、それほどでもないという場合は次のようなライフスタイルを送ってみましょう。

秋を元気に過ごす2つの方法

・規則正しい起床時間と日光浴
セロトニンは日光を浴びると生成されるといいます。

普段デスクワークばかりだったり、不規則な仕事の人はできるだけオフの日などに、朝9時ごろまでには起きて、カーテンを開けて、しっかり朝日を感じましょう。そのまま散歩するのもおすすめです。

・アロマテラピーでリラックス
ウツっぽいときは、とかく自分を責めがち。またそれによっていらいらしたりすることも。アロマの香りでリラックスして、自分をゆるしましょう。季節性のものは、ある意味仕方がないと開き直るぐらいの気持ちで、ゆっくりと心と身体をいたわることで、他人にも優しくなれます。

香りがあると、心を落ち着ける助けになります。また好きな音楽をかけて五感を刺激すれば、気力も良く元気がわいてきます。

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秋うつにおすすめ柑橘系アロマ3種

・ベルガモット

柑橘系の中でももっとも華やかで、ほんのりスパイシーな香りのベルガモット。古くから抑うつにいいといわれます。ベッドサイドに1滴落として深呼吸。頭をからっぽにして休みましょう。

・レモン
軽やかでさっぱりとしたレモンの香り。なんとなく、頭が重たいようなときは、レモンの香りをコットンに2-3滴落としてパソコンの近くに。気力を刺激して、集中力を増すと言われます。

・スィートオレンジ
ほのかに甘く、フルーティーなオレンジの香り。心を温め明るい気分にすると言われます。ハンカチに1滴落としてバッグに入れて携帯しましょう。

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※アロマテラピーは医療ではありません。またエッセンシャルオイルは医薬品ではないため深刻な場合は医師の診察を受けてください。