恋をしたら…「ときめきの瞬間」を心に強くのこしておくとっておきの方法
9月。
ようやく暑さも一息つきました。青空を気持ち良く見上げることができる朝が増えた気がします。
太陽が眩しい夏より今の時期のほうが、海も空も街もゆっくりと隈なく眺め渡すことができます。
朝晩の熱気が少し和らぐ9月、みなさんが秋を感じるきっかけは何でしょうか?
月のはじまりは、カレンダーの写真が変わります。
昼休みのはじまりは、チャイムが鳴ります。
そして…たとえば、"恋のはじまり" はふとした瞬間に、その人のことを想う自分に気づくことではじまります。
意識していないのに、ふわっと現れる想いはまさに "恋のはじまり" です。
「寝ても覚めても」という慣用句がありますが、恋愛が生活に及ぼす影響は多大です。
頭の中が、その人のことで一杯になって溢れはじめると、感情は決壊したダムのように日常を変えてしまいます。
この文章を読んでくださっているあなたも、もしかしたら一度は、そんな感覚を味わったことがあるのではないでしょうか。
「これって恋?」と迷ったときには…
「その人のことが好きかどうかわからないのです…」
このような恋愛のお悩みについて、ご相談いただくことがあります。
その場合は、好意を抱いているか?いないか?を判断する目的で、次の質問を投げかけます。
「あなたはその人からの約束の電話を、深夜まで眠らずに待つことができますか?」
深夜とは一般的に真夜中の2時、3時です。
明け方近い時間までスマートフォンの画面を見つめて、その人からの電話を待てるかどうか?が、好意の線引きがわかりやすいシチュエーション。
あなたに最近、気になっている人がいるのなら、その人を当てはめて、イメージしてみてください。
深夜まで着信を待っていたあなたは、翌日に眠気をこらえて仕事やアルバイトに出かけるかもしれません。
それでも眠気の苦痛より、好きな人の声を聞けた喜びがあなたをいきいきとさせるのです。
そして歩いていたり、お茶を飲んでいたりの日常の中、ふと気づくとその人について想い描いてしまう…。
仕事が手につかなかったり、勉強に集中できなかったり、恋というドラマはこんな風に人生や日々を変えてしまう強い影響力を持っています。
さて、冒頭の秋のはじまりに話を戻しましょう。
秋を感じるきっかけは人それぞれですが、恋のはじまりのように、ある日突然に気づく香りで、秋を感じることがあります。
それは金木犀 (キンモクセイ) の香りです。
金木犀は直系1cmもない、小さな花弁を持つ花が咲く樹木。公園や住宅の庭によく植えられています。花はよく見てみると とても小さいのに、その芳香は、意外と強く知覚されます。
みなさんも金木犀の香りを感じながら、秋の街を歩いたことがあるのではないでしょうか。
「ときめきの瞬間」を記憶にのこしておこう
金木犀の花言葉は、「謙虚」です。
花は小さく控えめですが、木は7〜8メートルまで伸びることもあり、香りが高い位置から放たれるのです。その地上からの高さが、香りの影響力。
近い距離よりも離れたほうが香りを知覚しやすいのです。
尊大さの影響力とは異なる、謙虚な慎ましさゆえの影響力が金木犀の花言葉にも込められています。
そして金木犀は忌避効果を持つ植物として、その精油は防虫に効果があるそうです。
恋をしている時は眠気も苦痛でなくなるように、金木犀の影響力もそれだけではありません。
その香りにはダイエット効果もあるのだそう。食欲を旺盛にしてしまう体内の神経伝達物質であるオレキシンの働きを抑制する効果があるそうです。
恋をしていると食欲が抑制されて、「恋わずらい」と言われるくらい、食べたい気持ちを遠ざけてしまうことがあります。
ブライダルプランナーとして活躍している受講生のかたにお尋ねしたところ、結婚式のテーブルコーディネイトでは強い香りの花は飾らないとのこと。
せっかくのお料理も、香りの強い花がオレキシンを抑えてしまい、料理が美味しくない印象をゲストのかたがたに与えてしまいます。
そして金木犀の開花時期は、たったの数日間、1週間にも満たないほんの約3日間と言われています。パーセントで捉えてみると、金木犀の香りを楽しめる日は1年のうちの1%しかありません。
恋をしたら、ぜひその感情を味わってください。
金木犀の香りのように、たぐいまれな瞬間の恋の感情はあなたの人生の永遠の記憶として、五感に記録されるでしょう。
ここでひとつ、アドバイスがあります。
金木犀の香りを感じたら、立ち止まって目を閉じると、その香りの記憶が強まります。
ずっと覚えていたい、心にのこしたい体験の印象を強く記すには、以下の方法を実践してみてください。
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- 一瞬動作を止める
- 目を閉じて視覚以外の体感覚(嗅覚、皮膚感覚、聴覚、味覚)を鋭敏にさせる
こんな風に、金木犀の香りを感じたら、そしてあなたが恋をしたら…
立ち止まり、目を閉じてその瞬間を体感してください。
ずっとそのときめきを、あなたは記憶するでしょう。
そして恋そのものも同じく、まわりが見えなくなる魔法だと思いませんか?