音楽の力で通勤時間を有意義に変える
"お薦めBGM" 特徴3つを解説
あなたは通勤時間をどのように過ごしていますか。アプリゲームをプレイしたり、友達と連絡をとったりと、ストレスがたまりがちな通勤時間を自分なりに工夫して過ごされていると思います。こうして過ごすのもいいですが、"音楽の力" で通勤時間をよりよい時間に変えてみることもお薦めです♪
この記事では、通勤時に聴きたいBGMの特徴について解説します。以下を参考にしながら自分に合った音楽を探し出してみてください。
特徴1. 感情・行動誘導効果をねらう!明るくテンポの早いポップ・ミュージック
その日の仕事を元気に乗り切るために、通勤時間からテンションを上げて明るい気分を作り出してみましょう。そこでお薦めなのが、元気系のポップ・ミュージックです。音楽には、感情誘導効果と行動誘導効果というものがあると考えられています。短時間で感情を動かし、その結果行動まで変えてしまうといった力が、音楽にはあるといわれているのです。
アメリカのロナルド・ミリマン教授は、早いテンポと遅いテンポのBGMを聴くことで行動にどんな変化が表れるか実験をしました。その結果、早いテンポのBGMを聴くと遅いテンポの音楽を聴いた時より歩調が早いことがわかりました。[注1]
その日のテンションを上げて活気的に過ごすには、通勤中に明るくてテンポの早い音楽を聴くことがお薦めです。そのため、元気系のポップ・ミュージックからお好みの曲を選ぶとよ良いでしょう。馴染みのあるポップ・ミュージックが、朝からハツラツに仕事に挑めるよう応援してくれます。
[注1]米国ロヨラ大学:The Influence of Background Music on the Behavior of Restaurant Patrons[pdf/英文]
特徴2. リラックスに関わる「1/fゆらぎ」をもつヒーリング・ミュージック
イギリスの心理学者が次のような実験を行いました。通勤者とトレーニング中の警察やパイロットの心拍数及び血圧を比較したところ、通勤者の方がより強いストレスを感じているという驚くべき結果になったといいます。その原因の一つは、通勤者が満員電車で身動きが取れず対処の手段がほとんど無いことだそうです。[注2]
そんな状態で毎日勤務に向かうのは大変憂鬱だと思います。何とかして打開したいところですが、満員電車ではやれることが限られてきます。そこでお薦めしたいのが、「1/fゆらぎ」を持つ音楽を聴くことです。
「1/fゆらぎ」とは、蝋燭の揺れる火、川のせせらぎ、浜辺に波打つ音、心拍の間隔や呼吸など、自然界の中にもに潜在しているといわれるものです。これらには、人間がリラックスできている時に脳内で発生されるα波を促す効果があるとされています。
1/fゆらぎを含む現象は必ずしも音楽や音ではありませんが、これをBGMとして取り入れるなら、音楽の癒やしを研究して作られたヒーリング・ミュージックがお薦め。ヒーリング・ミュージックには、自然界の環境音などを取り入れた1/fゆらぎをもつ音楽もあります。満員電車のストレスや働き尽くめで溜まった疲労を少しでも楽にする手助けをしてくれるでしょう。
[注2]CNET:Commute stress out of control?[英文]
特徴3. 読書・勉強をする人に!歌詞が無い・抑揚が少ない・長く緩やかなテンポのクラシック音楽
通勤時間を読書や勉強にあてるため集中したいという方には、通勤時のBGMとしてクラシック音楽もお薦めです。例えば通勤時間が片道1時間だった場合、往復で2時間、そしてそれを勤務日数分で計算すると約486時間になります。(1年の平均平日数を243日で換算)
これだけの時間を有意義に使えば、語彙力の向上や英語の習得など、やってみたかったことを叶えられるかもしれません。そこで、音楽の力を借りてさらに効率を上げてみましょう。
集中力を手助けしてくれる音楽の特徴は、歌詞が無く、抑揚が少なく、長く緩やかなテンポで進む曲です。これらが当てはまる最適な音楽はクラシックです。
クラシック音楽はその長いメロディに構造的なストーリーが組み込まれており、脳を刺激してくれると考えられています。脳の神経のひとつであるA10神経は集中力に関わる成分ドーパミンを分泌するもので、クラシック音楽はこのA10神経を特に刺激しやすいといわれています。
スマートフォンの普及に伴い、最近はアプリで何でもできる時代になり、電車内でも場所を取らずにある程度の作業ができます。クラシック音楽を聴いて集中力を高め、色んなことに挑戦してみましょう。
番外編・周囲の雑音は「マスキング効果」でシャットアウトしよう
エアコンの電源を切った途端、冷蔵庫や時計の音が気になりだした…、そんなことはありませんか?
二つの音が同時に鳴っている時には、片方の音がもう一方の音をかき消して聞こえづらくします。このような現象を「マスキング効果」といいます。
この「マスキング効果」は、音楽全般で効果を期待できます。通勤電車には、電車の音や人の声、息など、人によってはストレスがたまるような雑音が沢山あります。そういった雑音は音楽を聴き、マスキング効果でシャットアウトしてしまいましょう。
自分に合った音楽の力で通勤時間を有意義なものにしよう
今回は通勤時間に音楽を聴くことで期待できる3つの特徴についてまとめてみました。記事を参考に自分に合った音楽を見つけ出し、日々の生活をより有意義なものに変えてみましょう。