「アロマ2」に込められた、広橋真紀子さんの想い
五感（視覚・嗅覚・聴覚・触覚・味覚）を研ぎ澄ますことは、心身の健康において様々なメリットがあると言われています。
忙しい日々の中で、五感を意識して過ごすということはあまりないかもしれませんが、休日など時間のとれるときなどに、自然の中に身をおいて風や葉の匂いを感じたり、好きな絵画や音楽を鑑賞したり、食事をゆっくり味わうなど、五感を意識して過ごしてみるのもよいのではないでしょうか。
今回、発売に先駆けて、音楽を手掛けた広橋真紀子さんのお話しを公開いたします。「アロマ２」に込められた、広橋さんの想いとは？（語り手：広橋真紀子、撮影：Takaki Hashimoto）
香りのゆらぎを音楽に
アロマがふわりと漂う……それは一瞬にして、現実から異空間にトリップできる魔法。言葉で言い表せないような感情、忘れていた記憶、そして見たことのない風景さえも呼び起こす、不思議な秘薬……。私にとってアロマは魔法であり秘薬です。普段はあまりつかわない（現実世界にいないといけないので…）秘薬を今回は楽しみながら制作しました。香りの濃淡、ゆらゆらとした空気感を音楽で表現するために、テンポを揺らし、“ま”を入れ、左右に音を飛ばし、また自然音を入れました。
全体としては曲を追うごとにリフレッシュからリラックス、そしてより深い安息状態へと誘うように構成しています。就寝時や休日など、リセットできる時間がとれるときに、ぜひ聴いていただきたいです。
そして、アルバムを聴き終わる頃には心も身体も生まれ変わったような気持ちになっていただけたら幸いです。
＜楽曲紹介＞
Sound Images by Makiko Hirohashi
1.Peppermint ～爽快
鳥のさえずりに光あふれる朝……新しい一日の始まりです。甘いミントの香りをいっぱいに吸って、「今日はきっといい日」になりそうな予感。明るい気持ちで、さあ、はじめましょう。
2.Bergamot ～解放
小川のせせらぎが聞こえる瑞々しい空気の中。深呼吸をして身体中の気を入れかえましょう。やさしく揺れながら、透明な空気に満たされていきます。心を洗い流すかのように。
3.Chamomile ～緩和
草原の中に腰を下ろし、たくさんのカモミールにつつまれています。そよ風とハープのゆらぎに身を委ねれば、やがて力が抜けていきます。緊張を解いてリラックスしましょう。
4.Tea Tree ～自信
ちょっと心が負けそうなとき、どこか懐かしいTea treeのパワーを借りたい。いつだって変わらずにそこにある強い何かに「大丈夫だよ」と見守られている気がするから。
5.Geranium ～調整
理屈で考えず、頭をからっぽにして心で感じてみる。感覚を研ぎ澄ませて、よく見て、よく聴いて、自分の心に正直になるのです。そして、本来のバランスを取り戻しましょう。
6.Benzoin ～安息
夜は更け、静かに時が過ぎていきます。甘い香りに酔いながら一日の終わりを労う、とっておきの時間。同じ闇を、誰かが同じ思いで眺めているのでしょうか。大人の安息時間です。
7.Rose ～回復
まるで楽園にふわふわと包まれているよう。魂は浄化され、人は生まれ変わります。傷ついた心と身体はゆっくりと元に戻って、細胞の隅々まで蘇るでしょう。すべての人に救いがありますように。
Profile
広橋真紀子(ひろはし・まきこ)
新潟県出身。国立音楽大学作曲学科卒。在学中からアーティストに曲を提供し、卒業後はバイオシック環境音楽研究所を経て、癒しの音楽に目覚める。
聴いた人が”ほっ”とできる音楽をモットーとして、ナチュラルであたたかいサウンドで独自の世界を切り開いている。
またリラクシングピアノシリーズを手掛け、新しくて美しいピアノアレンジは海外でも評価されている。
